2014年8月31日日曜日

近年のアニメにおけるOPEDの構成/演出手法【2】

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全12話ないし24話内で、ある特定の回だけOPEDの構成を変えるという手法は、割とメジャーでよく目にするところだろう。
これは視聴者に対して《特別な回》を演出する狙いであり、第1話や最終回に施されることが多い。
幾つか例を挙げてみよう。


OPEDの挿入タイミング

第1話において最も重要な事は、視聴者に第2話以降も見たいと思わせることである。
どんなに後半面白くなっていくアニメでも、いわゆる一話切りをされてしまってはその後話題に上がり辛いことこの上ない。
そんなわけで、第1話はたいていハイテンポ&詰め込み気味のストーリー構成になりがちだ。24分という限られた枠の中でいかに魅力を伝え、2話以降に興味を持たせるかの戦いなのである。
このように貴重な時間をなるべく本編に割きたいため、第1話でOPがカットされる構成は非常に多い。

『化物語』、『ギルティクラウン』、『ノエイン もうひとりの君へ』の第1話のようにOP無しでEDは通常のものを流すという構成がまさにそれである。

同様に『アクセルワールド』や『花咲くいろは』、『とある科学の超電磁砲』などの第1話にもOPが存在しない。しかしながらこれらは、その代わりにEDの枠、つまり第1話の最後に次週以降のオープニングテーマソングが流れる。
――これは、構成として24分のラストにテーマソングを持ってきているに過ぎずない。というのも、クレジットではEDの扱いになっておらず、制作サイドとしては例えED枠に曲を持ってこようとOPの認識という事だろう。



オープニングテーマソングは明るめの曲が多く、第1話の最後にそうした曲を流すことで話全体を最大限に盛り上げた形で終わらせ、2話以降への期待感を持たせる効果を期待しているとも考えられる。こうした構成をマクロな視点で見れば、アニメ全話のアバンタイトルとして第1話を構成しているともいえるだろう。上記のOP扱いにもうなずける。

例外としてオープニングテーマソングを第1話ラストよりさらに先延ばしにする構成もある。『ef - a tale of memories.』の第1話はOP無し、通常のEDが流れ、第2話も続けてOP無しでED枠になり初めてオープニングテーマソングが流れるという構成をとっており、『喰霊-零-』に至ってはオープニングテーマソングを最初に聴けるのは第3話のED枠である。
これらはオープニングテーマソングの曲調/映像が本編に与える影響を考慮し、最適のタイミングを図った結果と思われる。

また、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の第3話や『魔法少女まどか☆マギカ』第10話、など、劇的な展開をする回にもイレギュラー的にこの手法が用いられている。衝撃的な展開でのラストからオープニングテーマソングへの流れは、特別感をより増長させるといえるだろう。

『THE iDOLM@STER』の第20話、第24話にもOPが無い。これはそれぞれの前の回(すなわち第19話、第23話)が悲劇的な展開で幕を閉じており、それを受けての次週に挿入するには明るすぎるオープニングテーマソングであったためだと考えられる。
――このあたりの感覚は実際に見るのが一番なので、ぜひ体感してほしい。





また、同じ演出が最終話にも頻繁に施される。
『攻殻機動隊』や、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』、『天元突破グレンラガン』、『花咲くいろは』、『BLACK LAGOON』、『魔法少女まどか☆マギカ』、『ef - a tale of melodies.』、『true tears』、『とらドラ!』……らの最終話はそうしたOP無しの構成をとっており、他にも作品の枚挙に暇がない王道的手法といえる。
そしてこうした場合はED枠にオープニングテーマソングを流すことも多々ある。これらはOP枠の1分半をストーリーに充てることで最終話をより濃密にし、また明るく力の入ったオープニングテーマソングをラストに持ってくることで大団円感を演出していると考えられる。

その他、作品によってはさらに話の雰囲気に合わせた、最終回専用の新曲があてがわれることもある。


さらに物によってはアニメのど真ん中にOPを流す演出もあったりする。
『ef - a tale of melodies.』、『リトルバスターズ』などの第1話はAパート後にOPが入っており、長いアバンタイトルを見たような感覚になる。これらの演出はノベル系ゲームである原作のテンポを忠実に再現しようとした故に起こったのだろう。


第1話以外にも時間の都合上でOPやEDがカットされる場合もある。
理由は第1話と同様、24分という限られた時間の中にキリの良い部分まで詰め込み、なおかつハイテンポにしたくない、濃度を保ちたい時などに用いられている。
『魔法少女まどか☆マギカ』第1、2、9、11話や『ef - a tale of melodies.』第10話、『荒川アンダーザブリッジ』各話の約半数、『Angel Beats!』の第12話、『バッカーノ!』の第12話のように通常は片方がカットされるが、『氷菓』の第17話ではOPEDの両方がカットされた珍しい回になっている。その構成により、解決編として説明不足に陥らない濃厚な回になっている。

続く

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