この記事では昨今のアニメ業界で行われているプロモーション戦略を研究してみよう。
深夜アニメのビジネスモデルは、他の商業番組と大きく事なっている。
通常のバラエティやドラマなどプライムタイムに組まれる番組は、放送局が番組を購入している。
これに対して、青年層のみをターゲットとした深夜アニメは「製作委員会が放送局から番組枠を購入して放送してもらっている」ということになる。つまり、深夜アニメはCMを流すことによるスポンサー料ではなく、DVDやBDの売り上げ、すなわちコンテンツそのものからの利益で成り立っているのである。
――このため、CMを流すのもほとんどが自社あるいは同業者となり、深夜アニメのCMにはそのアニメの原作、DVD、テーマソングのCDなど関連性の非常に高いものが流れる。
その売り上げを伸ばすためにはアニメの質はもちろんのこと、様々なプロモーション戦略が重要になってくる。そして現在のアニメ業界が強く力を入れている部分でもあるのだ。
売上の指標
アニメの成功・失敗の指標をここでは円盤の売り上げとする。これは前述の通り、アニメの利潤源がコンテンツ自身の売り上げに大きく依存しているからである。
円盤の売り上げ基準は以下の通りである。
※数字は、クール通しての累計平均売上枚数(以下:塁平)とする。
3000枚以下 3001~5000枚 5001~10000枚 10001~15000枚 15001~40000枚 40001枚~ |
採算が採れないレベル。赤字であることも多々ある。 採算は採れるというレベル。 ヒットと呼べ、続編制作が視野に入るレベル。 大成功と呼べ、クールのトップレベル。 劇場化なども視野に入るレベル。 社会現象をもたらすレベル。 |
上記を基準にアニメの成功・失敗を定義し、それぞれ行われたプロモーションがどのような影響をもたらしたかを考察していく。
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